
米粉ともち粉って何が違うの?
見た目も似ているけど、どう使い分ければいい?
さらに、上新粉や白玉粉もお米から作られているため、それぞれ何が違うのかわかりにくいですよね。
米粉・もち粉・上新粉・白玉粉は、原料となるお米の種類や製法に違いがあり、仕上がりの食感や向いている料理も異なります。
この記事では、米粉ともち粉の違いを中心に、上新粉・白玉粉との違いや、それぞれ代用できるのかを解説していきます。
米粉ともち粉の違いは?上新粉・白玉粉も比較

米粉やもち粉のほかに、上新粉や白玉粉もお米から作られる粉です。
まずは4種類の違いを表で見ていきます。
| 米粉 | もち粉 | 上新粉 | 白玉粉 | |
|---|---|---|---|---|
| 原料 | うるち米 | もち米 | うるち米 | もち米 |
| 製粉方法 | 湿式気流製法 | 湿式製法 | 湿式製法 | 水挽き製法 |
| 粒子の細かさ | 非常に細かい | 細かい | やや粗目 | 細かい (見た目は粒状) |
| 食感 | しっとり ふわふわ もちもち | 柔らかく もちもち | 歯切れがよい しっかり | つるっと なめらか |
| 主な用途 | パン・菓子・料理 | 大福・求肥 | 団子・ういろう | 白玉 |
※上新粉も米粉の一種ですが、ここでは一般的に「米粉」として販売されている製品と分けて表記しています。
※製粉方法は一般的な製法を記載しています。製品やメーカーによって異なる場合があります。
米粉ともち粉の大きな違いは、原料となるお米です。
米粉は「うるち米」、もち粉は「もち米」から作られています。
また、同じお米を原料としていても、製粉方法よって粉の細かさや性質が異なり、それぞれ食感や、向いている料理にも違いが生まれます。
ここからは、米粉・もち粉・上新粉・白玉粉それぞれの特徴や用途について、詳しく見ていきます。
米粉とは?特徴や用途

米粉とは、お米を細かく砕いて粉状にしたものです。
もともとは、もち粉や上新粉、白玉粉なども含めて「米粉」と呼ばれていますが、最近では小麦粉のようにパンやお菓子、料理などに使えるよう、細かく製粉されたものが米粉と呼んでいる場合が多いです。
この記事では、一般的にスーパーなどで「米粉」として販売されているものを「米粉」として紹介していきます。
米粉の原料には、うるち米が使われています。
うるち米とは、私たちが普段のご飯として食べているお米のことですが、使われている品種は米粉の加工に適したものが使われています。
私は単純に、「炊飯しておいしいお米を使えば、お団子やお菓子にしてもおいしく仕上がるのでは?」と思っていました。
しかし、そういうわけではないようで、お米の品種にもそれぞれ特徴があり、炊飯に向いているもの、米粉などへの加工に向いているものなど、用途によって向き・不向きがあります。
米粉は粒子の細かさによっても用途が異なりますが、それだけでなく製粉するときにデンプンが傷ついて損傷する程度(でんぷん損傷率)も重要なポイントです。
米粉の製粉方法は湿式気流粉砕方式で、洗って水分を含ませ柔らかくしたお米を、高速の気流の中に投入し、お米同士を衝突させて粉砕させる方法で作られます。
刃物や臼で強引に押しつぶすのではなく、空気の中でぶつかり合って削れるため、摩擦熱がほとんど発生せず、でんぷん損傷率を限界まで低く抑えることができます。
製粉技術の進歩によって、粒子は非常に細かくサラサラな超微粉末に仕上がります。
でんぷん損傷率が高いと、吸水性が高くなり、生地がべたついたり重くなったりしやすいので、パンやお菓子に使う米粉では、粒子が細かく、デンプンの損傷が少ないことが大切です。
そのため、米粉は用途に合わせて粒子の細かさや性質などを調整した「製菓用」「製パン用」「料理用」などの商品が販売されています。
一般的に、お菓子やパン作りには粒子の細かい米粉が使われ、料理用には比較的粒子の粗いものが使われています。
料理用の米粉の中には、湿式製粉で作られている商品もあります。
見た目や手触りだけでは違いがわかりにくいため、パッケージにある用途(製菓用・製パン用・料理用)の表示を確認してから購入してください。
米粉は小麦粉のようにグルテンを含まないため、加熱するとお米由来のほのかな甘みがあり、しっとり・もちもちとした食感に仕上がるのが特徴です。
製菓用米粉

粒子はきめ細かいので、軽い食感のサクサクしたクッキーやふんわりとしたケーキに使いやすい粉です。
お菓子作りの際、さらさらしていてダマになりにくいため、ふるう必要がないので手間が省けて楽チンです。
使用例:クッキー、スポンジケーキ、クレープ、グラノーラなど
製パン用米粉

粒子が細かく均一で、でんぷん損傷が少ないため、必要以上に水を吸いにくく、生地の状態が安定しやすく、ふんわり膨らみやすいのが特徴です。
米粉パンはグルテンフリーのため、少しもっちりとした食感に仕上がるのが特徴です。
米粉パンは、小麦粉パンのようにグルテンを形成する必要がないため、発酵時間が短いレシピが多いです。
最初は小麦粉パンとの違いに戸惑いましたが、コツをつかむと初心者の私でも手軽に作れるようになります。
使用例:米粉パン、蒸しパン、ベーグル、うどん、餃子の皮
料理用米粉

粒子は製菓や製パン用と比べるとやや粗目で、揚げ物の衣やとろみ付け、お好み焼きなど、普段の料理にも幅広く使えます。
米粉は小麦粉に比べて油の吸収率が低いとされており、揚げ物の衣に使うと油切れがよく、軽い仕上がりになります。
お好み焼きやチヂミは少しもちっとした食感になるので、表面をしっかり焼いてカリッとさせると、外と中で食感の違いがでて美味しく仕上がります。
サラサラした粉なので、とろみ付けの際もダマになりにくく、扱いやすいのが特徴です。
使用例:唐揚げ、天ぷら、お好み焼き、チヂミ、とろみ付けなど
米粉は用途と違う粉を使用しても料理することは可能ですが、お菓子やパンの食感や出来栄えに差が出てきます。
米粉の銘柄によっても吸水率が異なり、水分の調節が必要になります。
そのため初めて作るときや米粉の扱いに慣れていないときは、用途に合った米粉を使うことが失敗しないポイントです。
私も米粉でお菓子を作り始めたころ、「米粉ならどれを使っても大丈夫でしょ?」と思い、料理用の米粉で蒸しパンを何度か作ったことがありました。
レシピ通りに作っていたのに、出来上がった蒸しパンは、水分が多くべたべたとしたういろうのような食感になってしまったり、逆に水分が少なく固くなってしまったりと失敗を繰り返したことがありました。
米粉は種類によって吸水率や粒の細かさが異なり、仕上がりにも差が出ます。
そのため、米粉を使ったお菓子やパンのレシピには、「どの米粉(商品)を使ったか」が明記されているのをよくみかけます。
ただ、レシピごとに米粉を買って使い分けるほうが失敗せずよいのですが、いろいろなメーカーの米粉をストックしないといけなくなってしまい大変です。
私は普段よく使う銘柄の米粉からレシピを検索したり、その銘柄が使われている書籍を購入し、いろいろな米粉を購入しなくてすむようにしています。
料理はお菓子やパン作りに比べ、銘柄に左右されにくく、製菓用でも問題なく料理に使用できることが多いです。
そのため私は普段お菓子を作ることが多いので、製菓用の米粉を購入し、お菓子から揚げ物やとろみ付けなどの料理にも使用しています。
一般的な価格について、料理用に比べてさらに粒子の細かい製菓用やパン用の米粉が高い傾向です。
米粉は小麦粉と比べると高い傾向にあります。
もち粉とは?特徴や用途

もち粉とはもち米を原料として作られているため、うるち米から作られる米粉とはでんぷんの性質が異なります。
製粉方法は湿式製粉(一般的な製法)で、米を洗米してから、石臼や機械で粉砕し出来上がったものです。
もち米を水に浸して柔らかくしたから粉砕するため、製粉時のでんぷんの損傷が比較的低めです。
ただし、もち粉特有の柔らかくもちもちした食感は、粒子の細かさや製粉方法だけでなく、原料であるもち米のでんぷんが、ほぼアミロペクチンで構成されていることが大きく関係しています。
加熱してこねると強い粘りがうまれるため、弾力がありもちもち食感になります。
本物のおもちに近い風味と食感が特徴です。
求肥(求肥)の材料にもなるため、求肥粉ともいわれます。
用途は大福、求肥(ぎゅうひ)などに使われています。
もち米の風味があるため、和菓子に使われることが多いですが、和菓子以外にも活用法があります。
もち粉の王道の使い道としてはなめらかな食感を生かして大福や団子などの和菓子です。
サクサクと香ばしい食感の最中の皮にも使用されています。
駄菓子の餅飴(さくらんぼ餅やボンタンアメなどが有名)にも使われており、グミやゼリーのような食感のお菓子です。
和菓子以外だとしっかりとしたもちもち生地の韓国スイーツ「ホットク」にも使われています。
ケーキやドーナッツの洋菓子やパン作りに使われる方もいますが、もっちりとした生地になるので、しっとりもちもちした生地が好きな方には向いているかなと思います。
キムチを手作りするときに必要になる、キムチのりにも使用されており、キムチの素(ヤンニョム)が白菜に絡みやすくするつなぎで発酵を補助する役目があります。
一般的にもち粉の価格は、もち米はうるち米より高いため、もち粉の方が米粉よりも高い傾向にあります。
上新粉とは?特徴や用途

上新粉の原料はうるち米です。
製粉方法は湿式製粉で、水洗いした精白米を製粉機やロールで粉砕し、ふるいにかけでできたものです。
以前は乾式製粉で作られていましたが、現在、スーパーなど販売されている上新粉は水に浸してから作られるものが主流になっています。
ただ、今でも乾式で作られている上新粉もあります。
お米をそのまま粉砕するため、粒子が粗く、損傷でんぷんも比較的多くなり、歯切れの良い固めの食感になります。
そのため水をよく吸い、もちもちとした歯ごたえがあり、米の風味が強いのが特徴です。
団子やういろう、かるかん、柏餅など粘りが必要な料理に適しています。
また米粉に比べて値段は安い傾向です。
白玉粉とは?特徴や用途

白玉粉の原料はもち米です。
製粉方法は水挽き製粉で、精白米を水洗いし、水と一緒に丸ごともち米を石臼で挽き、沈殿したものを脱水・乾燥させてできたものです。
水と一緒に挽くため、でんぷんの損傷率はかなり低くく、つやがあり、なめらかでつるんとした食感がでます。
白玉粉の形状は上新粉と違い塊のある粒状ですが、粒子が粗いわけではなく、脱水・乾燥する過程で粉が集まっているためです。
冷やしても固くなりづらく、おしるこ、白玉団子、求肥などに使われます。
白玉粉は製造工程が複雑なため、上新粉やもち粉と比べると値段が高くなります。
それぞれの粉は代用が可能か?
粉ともち粉は見た目はよく似ていますが、原料となるお米が異なるため、レシピ通りの仕上がりを求める場合は、そのまま置き換えるのは難しいです。
米粉はうるち米、もち粉はもち米から作られています。
もち米は加熱すると強い粘りが出る性質があるため、米粉をもち粉に置き換えると、食感や仕上がりが大きく変わります。
また、米粉は種類によって粒子の細かさや吸水率が異なるため、同じ「米粉」でも仕上がりに差が出ることがあります。
米粉を使ったパンやお菓子作りに慣れないうちは、レシピに記載されている米粉を使うのがおすすめです。
慣れてくると、生地の状態を見ながら水分量などを調整し、別の米粉で作ることもできます。
一方、米粉と上新粉はどちらもうるち米、もち粉と白玉粉はどちらももち米が原料です。
そのため、料理によっては代用できることもあります。
ただし、同じお米から作られていても、製粉方法や粒子の細かさなどが異なるため、まったく同じ仕上がりになるわけではありません。
上新粉でケーキを作ると膨らみがいまいちだったり、ざらざらとした舌ざわりが気になったり、弾力のある生地に仕上がってしまいます。
料理やお菓子によって向き・不向きがあるので、それぞれの粉の特徴を知って使い分けるとよいでしょう。
まとめ
米粉ともち粉の大きな違いは、原料となるお米です。
米粉はうるち米、もち粉はもち米から作られています。
上新粉は米粉と同じうるち米、白玉粉はもち粉と同じもち米が原料ですが、製粉方法などが異なるため、食感や向いている料理にも違いがあります。
料理によっては代用できる場合もありますが、特にパンやお菓子作りでは仕上がりが変わりやすいため、慣れないうちはレシピに記載された粉を使うと安心です。
「どの粉を使えばいいの?」「代用しても大丈夫?」と迷ったときに、この記事が粉選びの参考になればうれしいです。

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